くらむぼんワイン

二疋ひきの蟹かにの子供らが青じろい水の底で話していました。

「クラムボンはわらったよ。」

「クラムボンはかぷかぷわらったよ。」

「クラムボンは跳はねてわらったよ。」

「クラムボンはかぷかぷわらったよ。」

上の方や横の方は、青くくらく鋼はがねのように見えます。

そのなめらかな天井を、つぶつぶ暗い泡あわが流れて行きます。

宮沢賢治著「やまなし」より

 

1913年創業。人間が機械的にワインを製造するものではなく、ブドウがワインになるのを職人が手助けしていくものと考え、より自然な味わいのするワインを醸す「くらむぼんワイン」さん。

「くらむぼん」という名前は、上述した宮沢賢治の童話「やまなし」で蟹の親子が話す言葉に由来します。自然との共存、環境に配慮したワイナリーであることとこの童話がリンクすることに共感し2014年に「株式会社山梨ワイン」から「株式会社くらむぼんワイン」に社名が変更されました。

創業100年を迎えた歴史の中で、今まで100年の「山梨ワイン」、そして新しくワイナリーを立ち上げたつもりで、これからの100年は「くらむぼんワイン」でいくと四代目オーナー・野沢たかひこさんの熱い思いのもと、社名変更とともに、ワイン造りやラインナップも一新しました。

くらむぼんワインさんのワイナリーや自社畑があるのはワイン発祥の地、勝沼。自社畑では、2007年から自然農・有機栽培・ビオディナミに影響を受けた自然栽培へと転換しました。基本的に畑に肥料を与えず、耕さず、 雑草を除かず栽培する自然に即した栽培を行っています。化学農薬や殺虫剤も使わないので、こまめに畑の手入れをし、笹子峠からくる風通しを良くし病虫害への対策をしています。

日川に沿って東から吹きつける「笹子おろし」により、寒暖の差が大きくなり糖度の高いぶどうが出来上がります。

オーナーの野沢さんは大学中退後、フランスに留学。ブルゴーニュで1年半栽培・醸造を学んだのち帰国。

フランスで学んできたことを活かしつつ、気候や土壌も全く違う日本にあわせた葡萄づくり、ワイン造りをおこなっています。甲州やマスカット・ベーリーAは日本にしかない品種であるため、日本ならではのワイン造りを大切にしています。

樽はフランス産のオーク樽を使い、ワイン毎にに一番合う樽を使用。

病果を丁寧に取り除き、ゆっくりと醗酵が行われたワインは、最小限の濾過(場合によっては無濾過)をして瓶詰されます。酵母や樽の風味は、あくまでもワインに奥行きを与える存在として、果実の風味を補う形であるべきと考えています。

 

 土地や葡萄の個性を活かした、くらむぼんワインさんが醸すブドウの風味を是非お愉しみください。

 株式会社くらむぼんワイン
〒409-1313 山梨県甲州市勝沼町下岩崎835


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